平安京の時代から続く千年の都、京都には、昔ながらの町家や寺社仏閣が今でも多く残っています。
京都の中心地である四条河原町もいいですが「せっかくならもっと京都感を味わいたい!」「京都ならではの古い町並みを堪能したい!」という方も多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ここでは、京都の魅力をよりいっそう感じられること間違いなしの「古い町並みが残る京都のエリア8つ」をお伝えします。
花見小路や嵐山などの有名どころだけでなく、石塀小路、上七軒などの少しマイナーな場所もお伝えしますので、ぜひご一読ください!
目次
それぞれの場所の魅力と、その近くにあるお店や観光スポットを、1ヶ所ずつご紹介します!
有名な清水寺の近くにあるのが、この二年坂・三年坂です。清水寺が作られたのは778年。現代から遡ること約1250年前から、清水寺に向かう参道として賑わってきました。
その賑わいは現在も変わっていません。今でも古い町並みを保全しつつ、カフェやお土産屋さんがところ狭しと軒を連ねています。
食べ物では特に「梅園」のみたらし団子や「かさぎ屋」のおはぎ、しるこセーキ(夏限定)がオススメです。「かさぎ屋」には、かき氷もあります。暑い時期にぴったりなお店といえるでしょう。また、秋冬の寒い時期にはぜんさいや抹茶も楽しめます。
また、三年坂には「清水三年坂美術館」という蒔絵や七宝工芸を展示している美術館もあります。
京都の古い町並みだけでなく、古くからある工芸の美しさも楽しめる二年坂・三年坂を次の観光ルートに入れてみてはいかがでしょうか。
梅園 清水店(みたらし団子)
〒605-0862 京都府京都市東山区清水3丁目339−1
かさぎ屋(おはぎ、しるこセーキ、かき氷)
〒605-0826 京都府京都市東山区桝屋町349
清水三年坂美術館
〒605-0862 京都府京都市東山区清水3丁目337−1
これまでに京都を訪れたことがあれば「八坂神社や高台寺には行ったことがある」という人も多いのではないでしょうか。この石塀小路は、実はそのすぐ近くにあります。
高台寺の西にある「ねねの道」の狭い路地を入っていくと現れるこの石塀小路は、古い町家の立ち並ぶ通りです。
ここにある町家はもともと、明治末期から大正初期にかけて建てられたお茶屋の貸家でした。現在は、住居や旅館、料亭、喫茶店として用いられています。
ここ京都でも古い町家の保存はなかなか難しく、やむなく取り壊されることも多い中で、石塀小路の通りには今でも人が住んでいる現役の町家が多くあります。
まさに、本当の意味で「古い町並みを残す場所」と言えるかもしれません。住んでいる方の迷惑にならないよう静かに、美しい風景を楽しみましょう。
ちなみに、石塀小路の中には気軽に入れるお店はあまりないのですが、近くには和菓子屋さんやお土産屋さんが多くあります。
たとえば、石塀小路からねねの道に出てすぐのところに、みたらし団子や抹茶が美味しい和菓子屋「藤菜美」があります。
そこからねねの道を南に行くと、上で紹介した二年坂・三年坂につながっています。
「古い町並みを楽しみたい」かつ「二年坂・三年坂を訪れる予定がある」方であれば、石塀小路はイチオシです!
藤菜美 高台寺店(みたらし団子、抹茶)
〒605-0825 京都府京都市東山区下河原町463番地28
京都河原町駅から八坂神社に向かう途中、南側に見えてくる花見小路には、昔ながらの料亭やお店が並びます。
この小路は、八坂神社(江戸時代までは祇園社)の門前町として、鎌倉時代のはじめ頃にはもう存在していたと言われています。道の拡張や改修などを経ながらですが、現在も当時の趣を残すお茶屋が軒を連ねています。
もし「町家の軒先に提灯が下がり、舞妓さん芸妓さんが時折歩いている」ような風景をあなたが見たいのであれば、花見小路にはぜひ行くべきでしょう。
花見小路は、京都の観光サイトなどでも非常によく見かける、「町家」「舞妓さん、芸妓さん」「お寺」など、京都らしさの詰まったエリアです。
また、花見小路通りには料亭だけでなく、観光客が気軽に入れるお茶屋も多くあります。
「ぎおん 徳屋」はその内のひとつです。ここでしか食べられない徳屋の本わらびもちが有名で、おやつどきには行列ができていることも珍しくありません。
また、花見小路通りはそのメインストリートだけでなく路地裏にも素敵な町家建築が並んでいます。
一本西に入った西花見小路通りには喫茶「祇園きなな」があります。自家製のアイスやパフェ、ケーキなどを提供しているこちらも、花見小路通りに行くなら押さえておきたいお店のひとつです。
ぎおん 徳屋(本わらびもち)
〒605-0074 京都府京都市東山区祇園町南側570−127
祇園きなな 本店(自家製のアイス、パフェ、ケーキ)
〒605-0074 京都府京都市東山区祇園町南側570−119
夜に行っていただきたいのがここ、先斗町です。先斗町は鴨川のすぐ西側にある細い通りで、正徳二年(1712年)の頃から花街として賑わいを見せた、京都らしい町家が軒を連ねています。
明るい時間に行ってもその景色を楽しめるのですが、夜は格別。軒先の灯や提灯が通りを幻想的に照らします。
また、ここ先斗町は現在、京都有数の居酒屋街としても有名。夜ごはんを食べに、一度は行ってほしい通りです。
通りの見た目から「高いお店や一見さんお断りのお店ばかりなのでは…?」と思ってしまうのですが、リーズナブルに懐石を食べられる「眺河 先斗町 華」や、庶民の味方、焼き鳥を提供する「炭火やきとり 先斗町 八十八」など、お手頃な価格のお店も意外と多くあります。
夜の先斗町で、あなたの好きなお店を探してみるのもオススメです。先斗町で夕食を食べると、少し通になった気分を楽しめます。
ただ、人気あるエリアだけあって、すぐ予約で埋まってしまうお店もあるので、夜ごはんを食べにいくときには予約を忘れないようにしておきましょう。
眺河 先斗町 華(懐石料理)
〒604-8015 京都府京都市中京区先斗町通四条上る鍋屋町232
炭火やきとり 先斗町 八十八
〒604-8016 京都府京都市中京区先斗町通三条下ル下樵木町192
舞妓さん芸妓さんが芸事の上達を願って訪れるという辰巳神社が有名な祇園白川。
ここは平安時代から、八坂神社の門前町として栄えてきました。江戸時代後期〜幕末にかけて、数多くのお茶屋が立ち並び、京都有数の歓楽街だったと伝わっています。
その町並みは現在も面影を残しており、お茶屋や町家といった古い町並みの美しさはもちろん、桜並木や白川といった自然の美しさも素晴らしいエリアです。
巽橋(たつみばし)に立って写真を撮るだけで、着物や浴衣が映える一枚を残すことができます。
二年坂・三年坂ほどではないですが、周りにカフェも多く、中でも「ぎをん小森」や「祇をん ひつじ」はオススメです。
「ぎをん小森」では、伝統的な庭付きのお庭を楽しみながら、和菓子やアイスクリームを楽しめます。
また「祇をん ひつじ」は、表の道からは見えない少し奥まったところにある隠れ家的なお店です。表の喧騒をしばし離れて、ゆっくりお茶することができるでしょう。
ぎをん 小森(カフェ)
〒605-0087 京都府京都市東山区元吉町61
祇をん ひつじ(カフェ)
〒605-0073 京都府京都市東山区祇園町北側347
銀閣寺と南禅寺を結ぶ散歩道である哲学の道は、季節ごとに美しい自然と風情ある町並みの調和を見せてくれます。
ここ哲学の道は、京都に来て古都らしい雰囲気を楽しみたいならぜひ行っていただきたい場所です。
哲学の道を流れる小川は、明治23年(1890年)に作られた琵琶湖疏水の分流です。小川が流れはじめた後、大正11年(1922年)に橋本関雪さん・よね夫人が300本の桜を寄贈し、今の美しい風景がつくられていきました。
北には銀閣寺、中ほどには法然院といった有名な寺院があるため、古い寺社建築をじっくりと鑑賞することができます。また、川の音や自然の緑を感じながら歩いていると、はるか昔の京都に迷い込んだかのような気持ちになることでしょう。
一方、自然あふれる散歩道なのでお店は多くありません。ですが、探してみるとぽつぽつと、こだわりを持った穴場のお店を見つけられます。
オススメは「ぱん屋LeuCocoRyne」「ティーハウス・アッサム」です。あなたも、哲学の道の近くで自分のお気に入りスポットを見つけてみてはいかがでしょうか。
ぱん屋LeuCocoRyne(パン屋リューココリーネ)左京区
〒606-8404 京都府京都市左京区浄土寺下南田町23
ティーハウス・アッサム
〒606-8447 京都府京都市左京区鹿ケ谷上宮ノ前町53
文安元年(1444年)に、七軒の茶屋から始まったと言われている上七軒は、京都最古の花街として有名です。今でもその伝統を受け継ぎ、多くの芸妓さん舞妓さんが芸道を磨いています。
もちろん、受け継いでいるのは芸だけではありません。その町並みも、古くからの町家を大切に守り続けています。
上七軒は北野天満宮の東に位置しているため、京都市の中心部からは少し離れています。そのため、京都の中心街ほど多くのお店はありませんが、和食「紅梅庵」、和菓子「老松 北野店」といった伝統を大切にするお店が揃っています。
また、夏には京都でもここにしかない、舞妓さん芸妓さんが席を回ってくれるビアガーデンが開催されています。京都でしかできない体験なので、ぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか。
紅梅庵(和食)
〒602-8395 京都府京都市上京区 入社 家長屋 678
有職菓子御調進所 老松 北野店(和菓子)
〒602-8395 京都府京都市上京区社家長屋町675-2
嵐山で古い町並みを見るのであれば、奥嵯峨野がオススメです!
奥嵯峨野には「嵯峨鳥居本伝統的建造物群保存地区」という場所があり、19世紀の伝統的な木造家屋や店舗を、今も守り伝えています。
場所も嵐山の中心地から少し離れているので「嵐山は人が多くて騒がしいイメージがある…」という方でも楽しむことができるでしょう。
数千体の石像を祀る「あだし野念仏寺」、ニシン蕎麦やわらび餅の味わえる「寿楽庵」なども、古い建築を大切にされている場所なので、ぜひ奥嵯峨野に行かれるときには訪れてみてください。
あだし野念仏寺
〒616-8436 京都府京都市右京区嵯峨鳥居本化野町17番地
寿楽庵(ニシン蕎麦、わらび餅)
〒616-8434 京都府京都市右京区嵯峨鳥居本仏餉田町10
ここまでご紹介したような京都の古い町並みを訪れるのに、普段通りの洋服で行くのは少し味気ないですよね。
京都を訪れて、和風の古い町並みを楽しむのであれば、服装も和のものに変えてみませんか?
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