近年は、レンタルなどで和服がずいぶん気軽に着られるようになりました。
そんな和服ブームが訪れる中で、普段着ない着物や浴衣は、コーデの合わせ方や着こなしがうまくできるか心配ですよね。
着物や浴衣もトレンドをチェックしてコーデを組めば、意外と簡単に着こなすことができます。
この記事では、2021年の最新のトレンドをチェックしつつ、コーデのポイントなども解説していきます。
目次
洋服に毎年のトレンドがあるように、着物・浴衣にも ”トレンド” が存在します。
着物・浴衣は、何年経ってもデザインが廃れることなく、着付けで体型の変化にも対応できるため、年を重ねてもずっと着られる服だと言われています。
そんな着物・浴衣ですが、実はその年のトレンドによって販売される着物・浴衣の色や柄、デザインも異なってきます。
着物・浴衣の流行を掴むには、個人のSNSや、和装ブランドの通販サイト・SNSを見ると、その時のトレンドの傾向が掴みやすいのでおすすめです。
ファッションのトレンドや流行をおさえるには、まずはトレンドになっているカラーをチェックするとよいでしょう。
浴衣・着物などの和服は、ワンピースやオールインワンのようにコーデの全体を占める割合が多いため、色選びは重要なポイントです。
それでは、2021年の浴衣・着物はどんな色がトレンドになっているのでしょうか。
実際のコーデ写真とともに、今年の流行カラーをチェックしていきましょう。
2021年のパントン・カラー・インスティテュートが発表したトレンドカラーは、「明るいイエロー」です。
フレッシュで明るい黄色の浴衣・着物は、着るだけでイマドキっぽいコーデを作れます。
ビビッドな黄色なら顔周りをぱっと華やかな印象に、落ち着いた黄色なら大人の女性らしい雰囲気に仕上がります。
また、黄色は暖色でも寒色でもない中間色という色合いに分類されます。
中間色である黄色は、合わせる小物の色合いで涼しげな雰囲気にも、あたたかみのある雰囲気にも仕上げることができるため、コーデが作りやすい色味と言えるでしょう。
参考:パントンが選ぶ2021年トレンドカラーはイエローとグレー 太陽と雲で希望を表現
浴衣や着物は、鮮やかでパキッとした色合いのものが多い印象の方も少なくないかと思います。
しかし、近年は「ラベンター」や「パステルピンク」などの、明るくてやわらかい印象の浴衣・着物も多く出回っています。
女性らしく優しい印象を作り出せるパステルカラーは、和服をあまり着たことがない方でも洋服を選ぶイメージでコーデを楽しむことができますよ。
洋服でも今年のトレンドになっているくすみカラーは、着物や浴衣でもトレンドカラーとして注目されています。
くすみカラーとは、グレーがかった彩度の低い色味のことで、ニュアンスカラーやダスティカラーとも言われています。
「くすみ」というだけあって、肌のトーンもくすんでしまうのでは?と思われるかもしれませんが、実はくすみカラーは肌馴染みがよく、全体の雰囲気を明るくしてくれる効果があります。
くすみカラーは発色がぱきっとしたビビッドカラーとは違い柔らかい発色であるため、取り入れることで肩肘をはらず、ナチュラルな和装コーデができます。
青や緑、ブラウンなども今どきっぽいカラーです。
特にコーデに取り入れやすいブルーやグリーンなどは、昔から定番カラー「赤」「黒」「ピンク」に加えて通販サイトや着物レンタル店でも頻繁に見かける色味となりました。
ひとくちに「青」といっても、濃くはっきりした青から淡いパステル系の青、くすみがかった「ブルー・グレー」に近い青まで、種類はたくさんあるので、ご自身の好みにあった色を無理なく取り入れましょう。
着物・浴衣は、ほとんどの場合は模様や柄がデザインされています。
ここまでの内容でトレンドカラーをしっかりおさえたところで、今度は2021年の着物・浴衣のトレンドの柄や模様のデザインを見ていきましょう。
2021年の着物・浴衣のトレンドデザインは以下の5つが挙げられます。
それでは、実際のコーデの写真を元に、それぞれのデザインの特徴を見ていきましょう。
アンティーク・レトロ調の着物や浴衣とは、主に明治・大正・昭和初期の人々が着用していた着物や浴衣のことを指します。
明治よりも前に着られていた着物といえば落ち着いた色が主流でしたが、明治から昭和の和服は欧米の文化が入ってきたことにより、鮮やかな色合いと華やかな柄のものがたくさん作られました。
アンティーク・レトロ調な着物・浴衣は、その色づかいの独特さや、いまにはない図柄のデザインで現代でも根強い人気を誇っています。
特に大正時代に描かれた大正ロマンと言われる部類のものが人気が高いです。
また、アンティーク・レトロ調の着物や浴衣には、洋服っぽい小物を合わせることでイマドキな着こなしを演出できます。
浴衣であれば頭に麦わら帽子、浴衣であれば、着丈を少し短めにして足元にブーツなどを合わせると一気に現代モダンな雰囲気に仕上がります。
生地全体に手のひらよりも大きな柄がいくつも配置されている、大柄の着物や浴衣も人気です。
大胆な柄使いは、他にはない華やかさが出るのが特徴。大柄の浴衣によくみられる「古典的な和柄×紺地」は、浴衣の中でも鉄板デザインで、どんな肌の色の方にも馴染む万能な色味なので、着る人を選ばず誰でも着こなすことができます。
また背が高い人は大柄の着物や浴衣を着ると、大柄が身の丈に馴染んで見えるのでおすすめです。
インパクトの強いイメージがある大柄の着物・浴衣を上品に着こなすには、パステルカラーのものを選べば、トレンドを取り入れつつ主張しすぎない優し気な印象を作り出すことができます。
小花柄の着物・浴衣は、その名の通り全体に小花が敷き詰められたデザインになっているものを指します。
洋服のワンピース感覚で着こなすことができるため、着物や浴衣を普段あまり着たことがないの方におすすめです。
また身長が低い方は、小花柄のような繊細で細かい柄の着物・浴衣を選ぶのがおすすめです。小さめの柄の着物・浴衣は体型とのバランスもとりやすく、身長が低い方の可憐な雰囲気を引き立ててくれるためです。
可愛らしい雰囲気になると思われがちな小花柄ですが、くすみカラーなど落ち着いた色味を選ぶことで、よりイマドキっぽく着こせますよ。
近年、和服好きの中でも人気を集めている「レース生地」でできた浴衣や着物。
全体がレース生地のため透け感があり、ほどよく涼しげな雰囲気を出せるため夏の装いにぴったりです。
またレース着物はレース浴衣と違い裏地がついており、肌が露出しないため体のラインや透け感が気になる!という方でも安心して着られます。
レース着物やレース浴衣は「黒」「白」の定番色の他に「ベージュ」や「パステルピンク」などの淡い色が主流となっており、見た目もとても軽やかで、上品で優雅な雰囲気が演出できます。
ビジューのバッグやアンティークな帯締め・帯留めとあわせることで、ガーリー&今風に可愛らしく着こなせます。
着物・浴衣の古典柄とは、日本で古くから受け継がれてきた伝統的な文様のことを指します。
文様にはそれぞれ意味が込められており、吉祥文様、有職文様、草花文様、辻が花文様、正倉院文様、名物裂文様、風景文様など、様々な種類の古典文様があります。
古典柄の着物や浴衣を着る場合は、帯の色は「着物の色味と同じ系統の色」もしくは「反対色」の組み合わせるのがおすすめです。
着物の色味と同じ系統の帯色の場合は「全体的に上品に見え清楚な女性らしいスタイル」に。着物の色味と反対色の帯色の場合、「鮮やかで見る人を惹きつけるインパクトのあるスタイル」になります。
また普通に着こなすと落ち着いた古風な雰囲気になりますが、小物にパールの帯飾りを合わせたり、半襟をカラフルなものにしたりすると今っぽい着こなしをすることができます。
ここまで、今年のトレンドカラーと流行の柄を押さえてきましたが、実際にコーデを組み合わせる際は、着物や浴衣のほかに帯や履き物など小物をたくさん使います。
着物・浴衣は小物選びでガラッと雰囲気を変えることができるため、小物の合わせ方もコーデの重要なポイントです。
以下でトレンドを押さえつつ、オシャレに着こなすためのコツを見ていきましょう。
着物や帯、小物など全てのアイテムを古風な定番のもので揃えると、そのまま古風な着こなしに落ち着いてしまいます。
もちろん古風で落ち着いた着こなしが悪い訳ではありませんが、今っぽくおしゃれに着物や浴衣を着こなしたい場合はコーデに「ハズし」をプラスしましょう。
「ハズし」を具体的にあげると、以下のような例になります。
足元に洋服の履物を合わせることで、コーデが一気に今風なものになります。ブーツやスニーカーは、わざわざ買い直したりせず、普段から洋服に合わせているものでOKです。
強いていうならば、ハイカットのブーツやスニーカーのほうが全体のシルエットのバランスが取りやすいためおすすめです。
巾着は、着物や浴衣のバッグとして定番アイテムですが、今っぽく着こなすならばレトロ調なカゴバッグやレザーをあわせると、より流行りのアンティークな雰囲気に仕上げることができます。
特にカゴバッグはどんな着物や浴衣にも合わせやすいため、1つ持っておくと便利な万能アイテムです。
着物や浴衣は無地のシンプルなものにして、ピアスを大ぶりにしたものをあわせたり、帯を大胆な柄にしたりとギャップを取り入れることでコーデにメリハリが生まれます。
パーソナルカラーとは、肌の色、瞳の色、髪の色を元に”その人が最も魅力的に見える”と言われる色の傾向をまとめたものです。
パーソナルカラーを取り入れることで、トレンドを押さえるだけでなく、自身に似合う着物・浴衣を簡単に選ぶことができます。
またカラーの知識はメイクにも応用できるので、着物・浴衣を着たときのメイクの色選びにも参考になりますよ。
「パーソナルカラーを用いた、似合う和服の選び方」については、以下の記事を参考にしてください。
「あなたに似合う着物の選び方|パーソナルカラーと体型で分かる」
コーデを考える上で、大事なポイントは「全身トータルでバランスを見てコーデを考えること」です。
着物・浴衣のみにトレンドを取り入れても、今風な着こなしには見えません。
「ヘアスタイル」「帯」「小物」「足元」など、全身にトレンドのアイテムを取り入れることで、コーデに統一感がでてよりオシャレに仕上がります。
小物選びが難しい場合は、着物以外のアイテムを全て同じ色合いで統一すると、コーデが組みやすいですよ。
いかがでしたでしょうか?
一見コーデが難しそうな浴衣や着物でも、トレンドを押さえることによって、簡単に今風の着こなしコーデを作ることができます。
「浴衣や着物を着てみたいけど、コーデを考えるのが難しそう」と思われている方は、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。
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