赤ちゃんが健やかに成長することをお祈りする「お宮参り」。
そんなお宮参りに欠かせないのは赤ちゃんに着せてあげる「産着」です。
産着にはいろんな柄や色があるので、見ているだけで華やかな気持ちになりますよね。
「初めて赤ちゃんが生まれて、お宮参りをしたいけれど、産着の選び方がわからない」と悩んでいる方は多いのではないでしょうか?
この記事では、産着の色や柄の選び方、選ぶときのポイント・注意点などを解説していきます。
目次
「産着」とは、お宮参りのときに赤ちゃんに着せる正装の着物のことを指します。
産着のほかに「祝着(のしめ)」や「掛着(かけぎ)」といった呼び方もあります。
産着には「赤ちゃんが健康に育ちますように」といった願いが込められています。
お参りの際は実際に赤ちゃんに直接着せるのではなく、赤ちゃんを抱っこしている人ごと産着で包むように羽織らせて着用します。
産着を選ぶのに迷った場合は、まずは色から決めてみるといいでしょう。
男の子と女の子でそれぞれ定番の色がありますので、写真をもとにご紹介していきます。
男の子の産着は黒や紺、深緑などの濃い色合いが一般的です。
男の子におすすめの濃い緑の産着
男の子におすすめの紺の産着
最近では洋服でくすみカラーが流行っているので、洋服のトレンドを取り入れて白やベージュ、水色などの明るめのやわらかな色の掛け着も増えています。
男の子用の明るい水色の産着
女の子の産着は、赤・ピンク・オレンジ・黄色など明るくて華やかな色がおすすめです。
上記の色の中でも、赤やピンクが特に人気です。
女の子におすすめの赤色の産着(前)
女の子におすすめの赤色の産着(後)
女の子におすすめの黄色の産着
赤やピンクなどの暖色系以外でも、明るめのトーンのものを選べば可愛らしい雰囲気を演出できます。
女の子におすすめの黄緑の産着
女の子におすすめの水色の産着
産着の色が決まったら、次は柄を選びましょう。
着物の柄にはモチーフごとに意味が込められています。
下記では男の子と女の子それぞれの産着で、主流の柄や人気の柄の意味を解説します。
着物の柄やモチーフの説明をする前に、まずは柄の配置の説明をします。
男の子の産着の定番は「熨斗目模様(のしめもよう)」という柄の配置です。
熨斗目模様とは、具体的なモチーフを指すのではなく、着物の柄の配置図のひとつです。
産着の熨斗目模様は右肩〜胸元〜左肩と裾を横断するように無地になっています。
以下の写真のように、着物全体に総柄でモチーフがあるのではなく、中心部分に柄があつまっているようなものが熨斗目模様です。
熨斗目模様の産着(前)
熨斗目模様の産着(後)
男の子の産着の熨斗目模様の中で使われるモチーフで人気なものは下記の通りです。
お住まいの地域によっては、男の子のお宮参りの産着に家紋を入れるところもあります。
女の子の産着は、友禅染めのように多彩で絵画的な「友禅模様」が人気です。
友禅模様の元になっている友禅染めとは、曲線を用いて風景や草木・花鳥・器物などの模様を絵画のように描いています。
友禅染めに使われているような模様の総称して「友禅模様」と言われています。
友禅模様の赤い産着
友禅模様の青い産着
女の子の産着の柄に使われているモチーフで人気なものは下記の通りです。
絵柄の意味がわかると、デザイン性だけではなく違った角度からの産着選びを楽しめますね◎
お宮参りの際、両親はどのような服装が良いのでしょうか。
両親の服装を選ぶ際に、まずは以下のポイントに気をつけましょう。
お宮参りの服装に厳格なルールはありません。
しかし、あくまで主役は赤ちゃんなので、大人の服装も赤ちゃんを引き立てるように落ち着いた色やデザインのものを選ぶといいでしょう。
母親の服装は、赤ちゃんの服装に合わせるのが基本とされています。
そのため、赤ちゃんが和装なら母親は訪問着や色無地などの着物を選ぶと良いでしょう。
着物の色は、派手になりすぎないように「淡いピンク」「水色」「若草色」「ベージュ」などがおすすめです。
父親の服装は略礼服やスーツにネクタイを合わせて着用するのが一般的です。
ネクタイの色は 暗い色やロゴ入りのものは避け「水色」「青色」「淡いピンク」など明るい雰囲気のものを選びましょう。
産着を選ぶ際は色柄以外にも以下のようなことに気をつけましょう。
お宮参りの赤ちゃんの服装は、季節や天候に合わせることも忘れないようにしましょう。
夏の場合は、通気性の良い絽の産着がおすすめです。
「産着を用意したけど猛暑日にあたってしまった」という場合は、ご祈祷のときや、記念写真を撮るときだけに産着をまとうのもよいでしょう。
冬の場合は、肌着を重ねて着させたりして調整できるようにしておきましょう。
とくに寒くなりそうな場合は、おくるみを用意しておくとより安心です。
少し前までは、お宮参りの産着は母方の実家が用意し、お宮参り当日には父方の祖母が赤ちゃんを抱っこして産着を着るのが一般的でした。
しかし、現在はそういった慣習もあまり重要視されないようになりました。
遠方で祖父母がお宮参りに参加できないこともあるため、最近は「産着は誰が購入してもよいし、抱っこしてもよい」という風潮が強まっています。
詳細は「産着は誰が買う?お宮参りの費用や産着のその後とあわせて解説」をご覧ください。
産着に家紋をいれるかどうかは、赤ちゃんの性別によって異なります。
一般的には、男の子の産着には家紋を入れて、女の子の産着には家紋は入れないとされています。
しかし、男の子であっても必ず家紋を入れないといけないわけではなく、最近では家紋なしの産着も多くなりました。
男の子の産着に家紋を入れる場合、父方と母方どちらの紋を入れるかは諸説あり、決まったルールはありません。
一般的には、父方の家紋を入れることが多いですが、地域やご親族の意向などもあるので、まずはご家族に相談してみるのがよいでしょう。
最近ではレンタルで産着を用意する家庭も増えています。
レンタルの産着は一着の産着をいろんな方が着用するため、家紋が入っていない場合がほとんどです。
赤ちゃんが快適に過ごせるように、移動中は普段着のまま移動し、産着は神社に着いてから着用するとよいでしょう。
産着を着せる手順は簡単なので、神社についてからでもすぐに着せることができます。
ご自宅など移動前から産着を着せてしまうと、赤ちゃんをだっこする方が動きづらく、産着の汚れやシワの原因になってしまいます。
着せ方の手順
いかがでしたでしょうか?
はじめてのお子さんではじめてのお宮参りの場合は、わからないことばかりで準備も大変ですよね。
お宮参りで撮影した記念写真は一生の思い出になるので、ぜひ産着選びも楽しんでくださいね。
「産着を一から準備するのは大変そう…」と思っている方にはレンタル着物屋で産着をレンタルするのもおすすめです!
京都のレンタル着物店の「咲く都」では、産着の着物部分だけではなく、産着の着用に必要な「産着・帽子・よだれ掛け・お守り」を一式セットでレンタルすることができます。
ぜひ咲く都の「お宮参り産着プラン」をチェックしてみてくださいね。