お宮参りで赤ちゃんに着せる産着ですが、なんとなく「若夫婦(赤ちゃんのパパ・ママ)が買うものではない」と聞いたことはありませんか?
今回の記事では、それでは一体誰が赤ちゃんの産着を買うものなのか、産着を買うとしたらいくらくらいかかるのか、産着を買ったらお宮参りの後どうするのか、などを説明していきます。
赤ちゃんの産着は、一体誰が買うべきなのでしょうか。時代に沿って、考え方は柔軟になっているようです。
結論から述べると、赤ちゃんの産着は誰が買っても構いません。
母方の実家でも父方の実家でも、パパ・ママでも、買いたい人が買えばいいとされています。産着を買わず、ベビードレスなどでお宮参りを行うケースもあります。
例えば、周りの意見を気にせずにパパとママが「良い!」と思う産着を選びたいケースでは、パパ・ママ自身で産着を買うことが増えてきました。
<誰が赤ちゃんの産着を買った?>
- 母方の実家 4割
- 父方の実家 4割
- 若夫婦(パパ・ママ) 2割
産着を誰が買っていくのかを割合で表すと、おおむね上記のようになります。
今の時代、“産着を誰が買うのか?”について、絶対と言える正解はなくなったようです。
産着を誰が買うのか、“冠婚葬祭の教科書”的な答えを述べるなら、母方の実家(祖父母)です。
昔は、母方の実家が赤ちゃんの産着を用意することが一般的でした。
もしもお住まいの地域や、パパ・ママいずれかの実家が、こうした昔からの慣習を重んじる場合、産着は勝手に買わずに実家に相談しましょう。
また、“お宮参りの神社に納める初穂料(はつほりょう)は父方の実家が用意する”といった慣習も残っているので、どちらの実家が何を用意するのか、事前にきちんと決めておくことがベストです。
産着の購入およびお宮参りにかかる費用を、できればバランスよく負担するようにしたいという人は、この記事で後述する「産着およびお宮参りの費用」の項目を参考にしてください。
地域によっては、生まれた赤ちゃんの性別で、どちらの実家が産着を買うのか決める場合があります。
赤ちゃんが男の子なら、父方の実家が購入します。特に初孫・長男だと、産着の購入を楽しみにする祖父母さん(特にお祖父さん)が多いようです。
逆に赤ちゃんが女の子なら、母方の実家が購入します。お祖母さん含め女性の親族で、和気あいあいと「こんなの可愛いね!」と産着を見るようです。
双方のご実家が双方とも「産着を買うよ!」と言ってくれていて、どちらにお願いすればいいのか決めかねるという場合は、赤ちゃんの性別で決めることも1つの手段かもしれません。
いずれかの実家に、パパもしくはママが赤ちゃんの頃の産着が保存してある場合は、その産着を利用することも1つの方法です。
パパ・ママが赤ちゃんの頃の想い出がよみがえり、ご親族は嬉しいでしょうし、お金がかからないという現実的なメリットもあります。
万が一保存状態が悪く、産着にカビ・変色が起きている場合は残念ながら着られません。お宮参りの3ヶ月前には産着の状態を確認しておきましょう。
そしてお宮参りが近くなったら、産着を着物クリーニングに出して清潔にして、赤ちゃんに安心して着せられる状態にします。
産着を買うとして、どのくらいの費用がかかるのかピンとこない人も多いのではないでしょうか?
産着代だけでなく、お宮参りには様々なお金がかかります。余裕をもって準備をしておくと安心です。
特別な理由がない限り、お宮参りにかかる費用は、どこかの家が多額を負担するのではなく、なるべく分散して(産着は母方の実家・初穂料は父方の実家・会食費はパパ・ママなど)負担することが望ましいです。
産着を買う費用ならびに、お宮参りで他にかかる費用の目安を下記にまとめましたので、費用の分担を考える人は参考にしてください。
産着を買うのにかかる費用の目安は、2万円~20万円です。産着の生地や柄の緻密さ、ブランドなどによって金額がかなり違います。
産着には様々な願いを込めた小物(扇子・でんでん太鼓など)を合わせることも多く、「ぜひ付けたい!」という人はこれも考慮します。
古くからの慣習よりも、“買いたい(こだわりたい)家が買う”という傾向が強まった現在、産着の購入単価が上がったという意見もあります。
近年は「いい産着を安く着せたい」という需要から、購入ではなくレンタルも主流になりつつあります。産着レンタルの場合は、1万円~2万円が費用の目安です。
「お気持ち程度」と表現されるお宮参りの初穂料は、ご祈祷のみであれば5,000円~1万円が相場です。
神社によっては、初穂料の金額が決まっていることもあるため、事前にホームページなどで確認しておきましょう。
<「初穂料」とは?>
初穂料とは、神様への感謝の気持ちを示す謝礼のことです。婚礼やお宮参りなどの慶事、お守りなどをいただく際の表書きとなります。「初穂」とは、年の最初に収穫したお米のこと。古くは初穂を納めることによって、農作物が無事に収穫できたことを神様に感謝していました。お宮参りの初穂料は、父方の実家が納めることが慣習と言われていますが、厳密な決まりはありません。
お宮参りの写真撮影をプロのカメラマンに依頼する費用の目安は、2万円~9万円です。
スタジオに行って撮影するのか、出張してもらうのかによって、金額が変わってきます。
今はスマホのカメラ機能が進化していることもあり、カメラマンを依頼せずセルフで撮影することが増えてきました。
お宮参りで会食をする場合、参列者1人につき3,000円~6,000円が費用の目安です。
会食費の準備を誰がすべきかは、ルールとしては特に決まっていないので、他の費用の負担のバランスを考えて、誰が支払うか決めるとよいです。
<お宮参りに必要な他の費用>
- ママやパパの衣装代
- 参列者(祖父母など)の交通費
- 内祝い代 ※出産祝いをいただいた場合
お宮参りのために購入した産着は、“そのまま保管する”か“仕立て直して七五三用の晴れ着にする”といった選択肢があります。
親戚に赤ちゃんが生まれる場合や、妹や弟が生まれる場合に備えて、産着をそのまま綺麗に保管します。
着物は湿気が大敵なので、湿気がなるべく少ないところで保管しましょう。市販の着物保存剤を入れておくと安心です。
産着によっては、七五三用の晴れ着に仕立て直すことが可能です。
具体的には3歳の女の子用、もしくは5歳の男の子用の産着に仕立て直すことになります。7歳では子どもの体が大きいので、産着からの仕立て直しはおそらく難しいです。
産着の仕立て直しは、呉服屋や着物屋が行ってくれます。繁忙期は混み合うので、夏場などの少し空いている時期に問い合わせてみるとよいでしょう。
産着の準備方法は、主に“買う”か“レンタルする”かです。昔は購入がほとんどでしたが、今はレンタルが主流になりつつあります。
産着を誰が買うにしても、「いい産着を着せてはあげたいが、費用は安ければ嬉しい」というのが本音です。これをレンタルなら、叶えることができます。
いっぽう、レンタルには当然ながら“所有できない”というデメリットもあります。親戚が多ければ、産着は1枚あったほうが、結果的には安くなるのかもしれません。
購入・レンタルそれぞれの利点と、ご家庭の状況を併せて考えて、産着を“買う”か“レンタルする”か選ぶとよいでしょう。
産着を購入するメリットは、先に述べたように七五三用の晴れ着として、仕立て直しができることです。
また、(産着と)同性のきょうだい・親戚が生まれた時に、着まわすこともできます。
「家に置いておきたい」という気持ちがある人は、産着を購入することが多いです。
<産着を購入するデメリット>
- 産着の購入にお金がかかる
- 産着を保管する手間がかかる
産着をレンタルするメリットは、値段が安いことです。
1万円~2万円で質のいい産着を用意できることは誰にとっても助かり、「弟や妹それぞれに違う産着を着せたい」という望みも、簡単に叶えることができます。
また、準備にかかる手間が少ないこともレンタルのメリットです。
お宮参り用の小物が産着とセットだったり、宅配でレンタルできたり、スタジオ撮影が付いていたりと、お店によって様々な便利なサービスがあり、様々な形でお宮参りの準備を楽にしてくれます。
<産着をレンタルするデメリット>
- 産着を返さないといけない
以上、「お宮参りの産着は誰が買うのか?」ということを中心に、お伝えしてきました。
今の時代は、産着を誰が買ってもよいです。
ただし、昔からの慣習を重んじる地域・家柄では、母方の実家が買うということになります。
産着の購入だけでなく、お宮参りには様々な費用がかかるので、誰が何の費用を負担するのか双方の実家と話し合い、バランスよく出し合うことが理想的です。
産着の購入費用をおさえるなら、産着レンタルの活用も検討しましょう。
当店、京都のレンタル着物『咲く都』では、産着の着物だけではなく「帽子・よだれ掛け・お守り袋」を一式セットでレンタルすることができます。
お得でお宮参りの準備が楽になる「お宮参り産着プラン」をぜひチェックしてみてください。